(映画)うまく歩けるようになるまで「言の葉の庭」


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言の葉の庭

 

約40分と短い映画。そんな40分がさらに短く感じてしまうような映画でした。とても駆け足で話が進んでいきますがその駆け足も爽快感があって素晴らしい。下手に飛び飛びで話が進んで行く訳ではなく、ちゃんとポイントポイントを見せての、このボリュームたっぷりの40分の映画を作ったんだから凄い。

 

 

 

話の始まり

主人公は高校生。靴職人を目指している。高校に入ってから電車通学をするようになり入学する2ヶ月前までは知らなかった「大人」「社会」が少し近づいた事によって少し焦りや不安を感じるようになった。高校生の頃の自分を思い出したり、今高校生の人は共感できるのではないだろうか。そんな主人公は雨の日の午前は学校をサボる。靴のスケッチを描くために公園に行く。その公園でビールを朝から飲んでいる27歳の女性と出会う。朝からビールを飲む人なんて・・・と思うかもしれないが、この作品の女性はどこか魅力的だ。その魅力的な理由も話が進んでいくにつれてわかってくるだろう。

 

・「人間なんて皆ちょっとずつおかしいんだから」

 

徐々に惹かれ合う

雨の日、2人はその公園で会うようになる。ビールを飲む女性とスケッチをする主人公。少しずつ会話も増えていき、お互いを意識するようになり、雨の日が待ち遠しくなる。ここで良いのが、決して会う約束をしないところ。雨が降らなくても会う約束をすれば会えるかもしれないのにそれを口にしないところが何とも言えない良さ。季節は梅雨。会う機会も増えていくが梅雨が明ければ会う機会も徐々に減っていく・・・

 

・「梅雨が明けて欲しくなかった」 

・「雨で授業をサボる口実が減ったのは嬉しいけど・・・」

・「晴れの日のココは知らない場所みたい」

・「27歳の私は15歳の頃の私より少しも賢くない。私ばっかりずっと同じ場所にいる」

 

 

ここからネタバレあります 

 

主人公が作った靴

靴を作るも誰かに作ってあげてる訳ではなかった為か上手くいかなかった。そんな主人公は、その女性(雪野)に靴を作ってあげる事に。

 

・「あの人がたくさん歩きたくなるような靴を作りたいと思った」

 

ラストシーン

雪野の正体が自分が通っている高校の先生だと知る。主人公はすでにその先生に恋をしていた。告白をするも断られるがその断り方がまた心にぐっとくる。

 

・「雪乃さんの事が好きなんだと思う」

・「雪乃さんじゃなくて「先生」でしょ」

 

自分達の立場を知らずに出会った為、こういう事が起きてしまった。それでも告白をした主人公に対して、立場は生徒と先生だよという言い方を遠回しにする。

 

あの場所にいた理由 

仕事の事で悩み上手く歩けなくなっていた雪野。そんな雪野はあの場所で1人歩く練習をしていた。そんな時にあの場所で主人公と出会い少しずつ自分が変わっていった。雪野は主人公が自分の高校の生徒だという事は認識していたがそれを伝えなかった。恐らく伝えてしまったら、その主人公は公園に来なくなってしまうかもしれなかったから。学校の先生なら生徒を学校に行かせる事は普通の行為。それをあえてしなかったのは雪野は主人公と一緒にいたかったからなのかもしれない。

 

・「あなたに救われていた」

・「今が1番幸せかもしれない」

・「歩けるように練習をあの場所でしてた。靴なんてなくても」

 

素足

主人公が告白の後、雪野の家を出た後に雪野は今までの出来事を振り返り慌てて主人公を追いかける。その追いかける時に素足で飛び出す描写がまるで上の発言のように「靴なんてなくても」というところに引っかかりゾクゾクとした。

 

雪野の為に作った靴は結局最後、渡せてないところに感動した。雪野はその後引越しをして遠くに行ってしまう。数年後の梅雨の季節にあの公園でまた再開して靴を渡すのだろうか・・・

 

まとめ

1つ1つの演出が個人的にはドストライク。約40分の映画ですので気軽に見れます。見た後に雨の日の公園に行きたくなるでしょう。ぼくは雨の日に公園でビールを飲んでいる女性を探したいと思います。

 

 

言の葉の庭
2,000円
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